2008年夏季療育合宿 保護者研修会報告

【青木支部長挨拶】

自閉症全国大会へ参加してみての感想
外部への協力の呼びかけが強く印象に残った。各関係機関(行政のみならず)へ広く目を向けている。ダウン症児者は教育現場や行政その他でどのように見られ対応れているかなと思った。
そこで、今回はダウン症児・者に対する社会の現状を先生方にも語っていただき親も日頃の思いを伝え合う場としたい。

【河田先生】

◆自閉症の全国大会に関して
1 様々なプログラムが用意されていた。
現場の先生方向け・兄弟児サポート・本人プログラムなどもあった。
2 現場の先生もスタッフとして参加。
学生ボランティアも1年前より養成講座等行っていた。
◆発達障害支援について
国を挙げて支援することを明らかにしている。
行動上の問題がある子供、手が掛かる子に先生方の力が注がれる。
ダウン症児は手が掛からないほうだとされるが、果たしてそうか。
個別の指導計画を作成しなくてはならないことになっているが、本当に作成されているのか。
◆支援に関して
療育センターではダウン症児よりも、行動に問題のある子〈自閉症など〉に支援の力を注ぐよう促される。ダウン症児の支援は少なくなってきている現状あり。

【東家先生】

◆菊池養護学校の実態
ダウン症児、ほぼ毎年入ってきている。各学年に1〜2名程度在籍。
知的・発達障がい・肢体不自由が1/3くらいづつの比率。
最近は小学校高学年において特別支援学級からの編入も増えてきている。
◆地域の学校への研修などの依頼があるが、発達障がいの依頼はあるが、ダウン症に関しての依頼は受けたことが無い。教師も国からの発達障害支援を受けそちらの方に目が向けられているようにも感じる。

【尾道先生】

何かのきっかけで行動に抑制がきかない子供たちが増えてきている。発達障がいの子供の場合、物投げや、他の子供への怪我へ繋がる行動などもあり現場の先生方も 困っている。ダウン症をないがしろにしていることは無いと思うが、命や怪我に関わることが最優先される。言葉にしきれない、手をあげない、他の子に悪影響を与えない、そんな子供は損をしている。
全体的に見ると子供の発達が遅くなっている感じがある。思いが通じないとすぐに行動 に出る。満たされていない子が増えてきている。私を見て!!という気持ちが言葉でなく行動で現されている。虐待、ネグレクト、経済的状況、一人親・・・など子供に目を向けられない家庭が増加、すべて子供の肩に掛かってくる。
そこから軽度発達障害支援の考え方も出てきている。
ダウン症児もコミニュケーションがうまくいかないことも多いが、友達に「しね」「ぶっころす」 「あっちいけ」と言う子供が居るとそちらに手をとられ、他にしてやりたくてもできない状況もある。育ち、環境、親子の関わり、現在育つべきところが育っていない子供が多い。

障害児保育の補助金も、実際は療育手帳を取らない(親が受け入れられない)子供がいるため、ダウン症児のものが、他に危害を及ぼす恐れのあるところに使われたりもする。ただし、発達障がいの対人関係の学習方法など、ダウン症児にもいい影響があるものもある。
一番考えなくてはいけないことは、どこと手をつないでやっていかなくてはいけないか。社会に出た時、地域に出た時、どんな問題にぶつかるか?皆がぶつかる問題として、お金や、親のサポートなく一人で生きていくためにはどうしたらよいか?親亡き後も考えて法律的な連携も忘れずに、ネットワークを作り活用する。

≪成人男性の母≫
教育現場にて、人に危害が及ぶようなケースに目が向くことはわかるが、ダウン症にも目を向けて欲しい。私達親はどこにどう働きかけたらいいのか教えて欲しい。
〈東家先生〉
特別支援となってメリットもある。以前は特殊学級の先生に任せきりのところが学校全体の問題にはなってきている。ただし、おとなしい子はありがたい・・・という状況もある。中身の充実には人とお金が必要という現実もある。親からもこの子にこういう風に育って欲しいということを強く訴えて学校、先生とじっくり情報交換を行うことが重要。
〈河田先生〉
現場の先生にはこういう先生、支援がここにいるという情報が少ない。学校と本人が受け入れてくれれば、学生のサポートを受けることも可能である。い熊本県にも効果等伝えていっている。以降支援も必要。 会としては外向きに研修会などを開いていってはどうか。
(成人女性の父)
3月まで小学校に勤務。補助金がどのように使われているのか、知る必要はあるかもしれない。親は学校へ普通学級で過ごす時間や周りの子供たちと過ごす場所の増加を要求していくといい。 学校卒業後、社会に出てからが大事、毎日過ごすところであり、自分で自由に使えるお金があると嬉しい。就労の場を開拓する。長い人生仕事は大事。
≪小学男児の父≫
兄弟児(女の子)が下の子の面倒を見るなど助けてくれるが、疲れてもいるようだ。
母親と二人きりで買物に行って帰ってきたらとてもいい顔をしていた。
今後のことなど兄弟姉妹の育て方についてアドバイスが欲しい。
〈尾道先生〉
親が一生懸命であれば、その背を見て、子供も言われなくても頑張っている。いつもそうである必要はないのだが・・。兄弟児も何があっても親は自分を見てくれているということを感じていれば大丈夫。兄弟児も成長と共に、自分の心も変化し周りの目が気になったり、思春期であったり、葛藤することがでてくるが、小さい時からどの子も可愛がっておけば、大丈夫。皆、見て欲しい、認めて欲しい、行くべき方向を親が指し示して欲しい。
家の中で相手にされないと、外で激しくなってしまう。周囲の支援も大事。
TV番組「田舎に泊まろう」に現れている日本人の昔からの心のありよう。困っているから助ける、喜びを分かち合う。これが崩れていっている。自分の子供に関係している子供たちも、我が子のように育てて欲しい。現在の子供たち、どうせやっても頑張ってもできないんだから、しない、逃げる、“働かざるもの食うべからず”全部の人に備わっているのではないのだから、人との繋がりを大切に皆が自分らしさを出してやっていく。
雇用主は言う「一番大切なのは挨拶、他の人とのコミニュケーション」障がい者はまじめで、教えられたことはちゃんとしてくれる。勝手に休んだりせず安心して任せられる。親の事を見て周囲への気配りを学ぶ。今は力を持っているのに働かない人が多い。周りのせいにする。自分の欠けている所を埋める努力も必要。求めるばかりでは駄目。
“お互い様”の努力が大切。
夏の預かり事業で、高校生でオムツをしてくる人がいるが、本気になればもっと早くに外せるはず。身辺自立で本人の意欲、自信を持たせ、挑戦していけるものを見つける。
〈河田先生〉
どの子も認めてあげることが大切。相談に来る子は辛さ、悩みを持っている。「大変だったね」「辛かったね」という相手の気持ちをくみとり同調する言葉かけはとても大切。
親の気持ちも言ってもいいのでは・・「きつい。だから手伝って」が「きつい?なら、手伝ってあげる」となる。
(成人男性の母)
小さい頃に世話を頼んでいた本人の姉が「つらい」と言った事がある。
(成人男性の母)
今でも兄弟が厳しく本人に接している。子供の頃のああしたい、こうしたいはなかなかうまくいかない。大人になっても調整しながら・・
《成人男性の母A》
健常児に比べると本人の要求が少ないと思う。その為かすぐに要求を聞いてやり、周囲からも甘やかしていると言われる。この間も黙って1000円持っていった。叱っているつもりだが・・・
〈尾道先生〉
きちんと叱る!!
(成人男性の母)
お金は警察沙汰になることもある。
親の注意だけでは欲しいという本能を抑えさせるのは難しい。
〈尾道先生〉
金銭感覚はとても大事。自分が使いたい時にないと困ることも伝えていく
(成人男性の母B)
中学生の頃姉の財布からお金を持っていった。姉が真剣に怒ったことが2,3回ある。
銀行から下ろしたお金が足りないこともあり、尋ねると、自分の財布に補充したような言い方。お金のことは「僕が悪かったので警察に行きます」といった。
それからおこずかい帳をつけさせている。
社会のルールはきちんと躾けておかないと後で困る。
兄弟に関しては、上に姉が2人いるが、土曜日に「今日は私と出掛けられる?」と聞かれたことがあった。母親をとられた感覚があったのか、就職後姉のほうが壊れてしまった。愛情を注いでたつもりだったが受け取っていなかった。今は本人の方が我慢している状況。躾けは大事。
(成人男性の母)
本人が赤ちゃんの時に離婚。姉が一人居るが、母子家庭に障がいの弟、お姉ちゃんだから・・・とは育てたくなかった。きつい仕事辞め今は家に居る。
「あなたの人生はこれでいいの?」と尋ねても「別に・・」という。
本人はお金に関しては欲が無いようだ。
《2歳女児の母》
年長の兄がキャンプや土曜療育に行きたがらないので、だましだまし連れてきている。
欲しいものを買うから・・・など
あと、保育園か幼稚園かどちらがいいのか迷っている。
(小学男児の母)
兄が来たがらなかったが、6月のプチキャンプをきっかけに変わった。その子に何がいいのかは、子供によっても違うし、タイミングもあると思う。
〈尾道先生〉
近くで通園可能な保育園・幼稚園を見て回る。安心できる所がよい。他の子の様子を見たり、先生と話したりする。
保育園は入園条件を満たさないと入れない。評判だけではわからない、自分の子供にとって一番会うところを探す。